スポーツに怪我はつきもの。スポーツ障害で一番多いのは足首の捻挫です。足首の捻挫のほとんどが内反捻挫といい、足首が内側にひねってしまうことをいいます。スポーツをされている方のほとんどは経験があるのではないでしょうか。軽度のねんざでしたらPRICEセラピーといって、保護(Protection)、安静(Rest)、アイシング(Ice)、圧迫(Compression)、そして挙上(Elevation)といった応急処置をすれば快方に向かいます。しかし、怪我の度合いがひどい場合は、適切な治療とリハビリを行わないと慢性の捻挫に苦しむことになります。
南アフリカで行われた研究では、慢性捻挫のある33人の大学生が二つのグループにランダムに分かれ、リハビリテーションのみを受けるか、リハビリに加えてカイロプラクティックの治療を受けました。リハビリとカイロプラクティックを合わせて受けたグループの方が、リハビリのみを受けたグループに比べ、痛みのレベルと足関節の可動域の改善が優れているという結果が出ました。
カイロプラクティックの治療は痛みの軽減だけでなく、スポーツパフォーマンスの向上にも繋がります。2014年に発表されたパイロットスタディ(試験的な研究)では、足首に障害を抱える22人の女性ハンドボール・アスリートを対象に、カイロプラクティックがジャンプ力の向上にどのように貢献するかを調べました。3週間の治療で、カイロプラクティックの治療を受けたグループの方が、擬似療法を受けたグループに比べジャンプ力がアップしたとの報告がありました。この研究は試験段階ですので、より大きなグループによる再試験が必要になりますが、近年多くのアスリートがカイロプラクティックの治療によってパフォーマンスの向上につなげている良い例だと思います。
カイロプラクティックと聞いて、背骨の治療しかしないと思っている方も多いと思います。本当は、カイロプラクターは背骨の治療だけでなく、足首や膝の怪我、四十肩やテニス肘など様々な四肢の問題を診ることができるのです。スポーツによる怪我やパフォーマンスの向上のためにカイロプラクティックに行きましょう!
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References:
Lubbe, D., Lakhani, E., Brantingham, J. W., Parkin-Smith, G. F., Cassa, T. K., Globe, G. a, & Korporaal, C. (2015). Manipulative therapy and rehabilitation for recurrent ankle sprain with functional instability: a short-term, assessor-blind, parallel-group randomized trial. Journal of Manipulative and Physiological Therapeutics, 38(1), 22–34.
Hedlund, S., Nilsson, H., Lenz, M., & Sundberg, T. (2014). Effect of chiropractic manipulation on vertical jump height in young female athletes with talocrural joint dysfunction: A single-blind randomized clinical pilot trial. Journal of Manipulative and Physiological Therapeutics, 37(2), 116–123.